長いことポケモンから離れていて更新機会が全くなかったのでコラム的な記事を書いてみようかなと。間違ったことを書いているかもしれないのですぐ消すかもしれません。
ポケモン対戦での相手批判として「初手からリスクを背負う行動をするな」だとか「相手まだ択を先延ばせただろ」だとか、聞いたことある人もいるんじゃないでしょうか。
なんとなくですがこの界隈では安定行動(リスクの少ない行動)が美徳とされている節があると感じています。というか自分も7世代の時はそういう考えを持っていました。
ですがそれは間違いだということに8世代になってから気付きました。しかし何がどう間違っているのかと聞かれると難しく、モヤモヤとしていたところ、ある記事に出会い、モヤモヤが解消されました。
ジロウ氏の立ち回りの理論の記事です。有名なブログのためご存じの方も多いのではないでしょうか。
記事より、ポケモン対戦のプレイングが上手い人とは、「他の手に支配された戦略を取らない人(他の手の劣化になる手を選ばない人)」、「現実に存在するナッシュ均衡点からのズレを感覚的に理解できる人」のことを指します。
前者は自明なことだからいいとして、重要なのは後者の「ナッシュ均衡からのズレを感覚的に理解できる人」です。どういうことなのかというのを簡単な例で示します。
自分側:メガゲンガー(hp51%) 身代わり(残りpp2)、シャドボ
相手側:メガクチート(シャドボで落ちるhp) ふいうち はたき落とす
お互いラス1
(身代わりの残りppが2とかありえないだろって思うかも知れませんがそういうものだと思っておいてください)
自分側が一回択を先延ばしにできる有利択です。この時自分の勝率は理論上66.6%になります。
しかしながら、”ポケモンが上手い人”というのは、この理論上の勝率よりも高い勝率を得ていると自分は考えます。
というのも、ゲーム理論では相手が選ぶ手というのはナッシュ均衡に収束するとされていて、この場合不意打ちが選ばれる確率が33.3%、はたき落とすが選ばれる確率が66.6%に収束するはずですが、ポケモンというゲームにおいては必ずしもそうはなりません。
つまり不意打ち、はたき落とすのどちらかに確率が偏るんです。ならば偏った方に対し強い手を選べば勝率は上がるという訳です。じゃんけんでグーが出される確率が他の手より高いからパーを出すべきって話と同じです。
今の例だと単純すぎて偏りは小さいでしょうが、もっと複雑で取り得る戦略が多い場面、例えば試合の序盤なんかでは特に偏りが激しいと思います。
そんな中で所謂”ポケモン強者”はその偏りを感覚的に見極め理論上の勝率よりも高い勝率を得ているというわけですね。
よく言われる「ポケモンが上手くなるには対戦回数をこなすのが一番」というのは、この偏りを察知する感覚を身につけるにはそりゃたくさん対戦しなきゃ身につかないよねって話です。
また、同じ並びの構築を継続して使う場合はこの感覚を身につけるという点でかなりの効果を期待できます。そりゃずっと同じポケモンを使っているので対戦を重ねることで選出等相手の選びやすい手が段々わかってくるでしょう。自分自身剣盾のs21~s23において同じ構築で右肩上がりに成績を伸ばせたのはこのような側面があったと思います。巷で言われる「練度」の正体もこれです。
というわけで、今回はプレイングに関する記事を書いてみました。